ベビーカステラ工場

俺毛玉許せないんだよ

枯れないようにあなたが育ててきた花は

Berryz工房が無期限の活動休止を発表した時わたしは「それ解散と一緒じゃんか〜〜〜!」と泣いたし、嵐が会見で一旦嵐を畳むと言った時は「本当にそれは再開ありきの活休…?」とベリーズを思い出してとても寂しくなった。

 

しかし今"V6解散"の文字を見て、事実上の解散を"無期限の活動休止"と表現したBerryz工房の気持ちが前より少し分かった気がする。

"V6よりファンの皆様へ大切なお知らせがあります。"と書かれたメールに添付されたURLをクリックすると、いつもの動画画面といつもより長めの文章。しっかりと一文一文読み進めようとしていたのに、"解散"の文字が飛び込んできて何も考えられなくなった。

解散の2文字が持つパワーはこんなに強烈なんだ。その文字が、まさかV6と並ぶなんて。

識字能力が消滅したので、とりあえず音で頭に入れようと再生ボタンを押して画面を横にした。

いつもの「V6でえ〜す!」から始まり井ノ原くんが回す様子はいつものFC動画で、頭がバグる。井ノ原くんがV6の歩みを振り返っている最中もわたしの頭の中には解散の2文字がグルグルと回っていたし、画面の右端の-14:25を見て率直に「長いぞ…?(new year動画の倍くらいある)」と思った。

 

いつもと変わらぬ調子でだけど慎重に「解散」を選んだことを伝えてくれた。2年くらい前から話し合ってきたこと、6人の仲が悪くなったわけではないこと、決して後ろ向きな決断ではないこと。丁寧に一つ一つ話してくれるところに、V6の優しさを感じた(動画長いとか言ってごめんね)。事務所や外部の人の決定では無く、「V6の6人が話し合って決めた結果」で少しだけ安心した。めちゃめちゃ寂しいけど。

途中で昔話を挟んだり、ティガのフィギュア発売を祝ったり、森田くん電話番号変えないでねと笑ったり。寄り道ばっかりで笑ってしまう。解散の衝撃と動画の穏やかさのコントラストが余計に寂しい。

 

 

 

2年前、嵐の活休報道を受けてジャニオタは色々考えた。そして、V6もいつかは何かしらの形で…と覚悟をしてみようとしたが、"いつか"がいつなのか全く想像できなくて覚悟の準備で終わってしまった。推しの野球選手の引退についてはしょっちゅう具体的に考えていて、どう考えても先に経験するのそっちだろうと思っていた。

発表からの2年間、ゴールに向けて走る嵐の姿は、来るか来ないか分からないけど来て欲しくはない理想の未来を考えるきっかけになった。プロ野球を見ていれば、自分で引退のタイミングを決められること・花道を作ってもらえることがどんなに幸せなことかは何となく分かる。SMAPやタキツバ、TOKIOのあれこれを思い出して、気持ちを整理する時間があるのはありがたいことだと感じていた。嵐の姿は眩しかった。だから、V6に最後の日があるとしたら区切りは自分たちで決めてほしいな、ファンに悲しむ時間や見送る場所を設けてくれたら嬉しいな…と願った。

 

 

 

わたしが喰いタンで森田くんにハマった時、既にグループは10周年を通り過ぎていた。この6人がグループを結成した時の驚きもデビュー時の熱狂もリアルタイムで知らないせいか、V6がV6として芸能界に居るのはわたしにとってごく自然なことで。「なんてすてきな巡り合わせ!V6尊い!!!」と気付きジャニーさんとバレーボールに感謝したのは、ハマって5、6年経ってからだった。

 

V6の曲も、いつも当たり前にわたしの側にあった。V6の曲を聴いているとふと遠い昔の他愛もない瞬間を思い出すことがあって、そんな時「彼らはわたしの大きなライフイベントだけでなく普通の日常も彩ってくれたんだなあ」としみじみ実感する。今でもVoyagerのイントロがかかれば初めて自費でCDを買ったあのワクワク感が蘇るし、夏のかけらを流せば夏休み前の午前授業とその帰り道の風景が浮かぶ。fAKEは眠れなかった夜行バスの車内を思い出すし、OK?のサビを聴けば初めてできたオタク友達と送り合った長文メールが懐かしくなる。多分V6の曲が無かったら記憶から零れ落ちている小さな思い出たち。V6自体がわたしの思い出アルバムなのかもしれない。

そんな今までいちばん身近にあった音楽が止まってしまう。V6が特捜の主題歌を歌いCDをリリースするのも、年一の恒例行事ではなく尊いことだったんだなあ。毎年新曲を手に取れるありがたさを、分かっているようで全然分かっていなかった。

好きな曲も好きなアーティストもたくさんいるけれど、これからこんな風に生活の中の些細な出来事を飾ってくれる音楽に出会えるかしら。V6の音楽で、まだまだわたしの暮らしを飾ってほしかったな。

 

あって当たり前のものだから、週刊誌等のネガティブな記事を見かけた時も(真に受けた時期もあったけど)「個人を尊重するスタイルのグループなんだよなあ」と呑気に構えていた。だけど今改めて6人それぞれの得意分野や考え方の違いを比べてみると、「個人を尊重する」で済むようなものではない。「こんなにバラバラで、よく分裂しなかったな…」なレベルだったとこれも今更気づく(今更なことが多すぎる)。

ラッキー要素も確かにあるけど、奇跡とも言えるけど、V6がV6の形を保ち続けられたのは間違いなく6人の努力があってこそ。そんな絶え間ない努力や幾多の苦労を微塵も感じさせず、ただ自然に25周年を迎えたように振る舞う彼らは本当にアイドルのプロフェッショナルだった。

 

 

 

何事もなく穏やかに続いているように見えるV6だから、解散も青天の霹靂だったとしか言いようがない。しかし「いつかこのグループから退所する人が出るとすれば森田くんだろうな」ということは度々考えていたせいか、森田くんの退所に関してはあまり驚かなかった。ある意味解釈一致だな…なんて思った自分に若干引く。(解散のインパクトにやられて他全てが霞んで見えていただけかもしれないけど。)

「ここで大きな変化が必要」「芝居をしたい」と話す様子を見た時は、ああこの人はやっぱり舞台で生きていくんだなあとストンと納得した。森田くんの"いつか"が来たんだなと素直に受け入れることができた。V6の"いつか"が同時に来るとは思っていなかったけど。

今や舞台で高い評価を受ける森田くんがここまでアイドルを続けてくれていた理由を探す中で、彼が昔「みんながいるからがんばります」と書いたことを思い出した。作ること自体はそんなに好きじゃない・自分の感覚にどこまでも正直な森田さんが25年同じ場所に居続けていくつもの作品制作に携わってくれた…という事実があるだけで充分だけど、彼が歌い踊るのはV6だからでV6を続けてきたのはファンがいたからなのかしら…と想像すると感謝と愛しさが込み上げた。

 

 

 

7、8年前、某伝言板でデビューを直前に控えた後輩から「この仕事をするにあたって大切にしていくべきことは何ですか?(ニュアンス)」と問われ、「自分を信じながら変わり続けることができたら楽しいと思う(ニュアンス)」と返した森田くん。これまでもこれからも、芯を持って変わり続けるんだろう。ブレずに変わることができる森田剛はやっぱりかっこいいね。

 

そして動画内で、「V6は誇り」「やってきたことは消えない」と言ってくれる森田くんを見て涙が出た。

わたしの好きな"アイドル・森田剛"が彼にとっても誇らしいもので良かった。これからも、「V6の森田剛が好き」と言って良いんだね。

今後何度も何度も自分自身をアップデートして、アイドルの面影を全く感じさせない役者になったとしても、森田くんの中にはV6がいる。V6はこれからも森田剛の芯の一部で、誇りなんだ。

 

 

(でもできれば、ほんの時々でいいから、V6の思い出話を聞きたいな。)

 

 

 

ところでわたしは‪「森田剛に憧れるけど関わりを持てないから遠くから眺める後輩の図」(?)を見るのが好きで。だから退所によって某伝言板の彼や雑誌で名前を出してくれるあの子、舞台を見学しにきてくれる後輩たちとの先輩後輩関係が見えなくなってしまうのが寂しくて。

だけど退所後の彼と舞台で共演できたら、それは後輩にとって『ひとりの役者として力をつけた』って証になるのかな…と想像してみたり。そんな未来がずっと先でも良いからあってほしい‬。その時ジャニオタはひっそりと泣こうね。

 

 

 

 

金曜の夜、V6が過去の存在になる日のことを想像したら恐ろしくて眠れなかった。これまでの功績や思い出は消えないし彼らの関係性はそう簡単に変わらない、これからも6人みんな芸能界に居るんだと思っても辛かった。V6の26周年を祝った翌日、自分がどうしているのか分からなかった。

 

だけど土日を乗り越えて、今はこれからの8ヶ月にワクワク感を覚えている。

どうか怪我と健康に気をつけて。穏やかだけど華やかな8ヶ月になりますように。こんなご時世だけど、全国ツアーが楽しみで楽しみで仕方ありません。11/1まで進化を続け、まだまだ新しいV6をたくさん見せてくれるのでしょう。

そしてその度にわたしは「なんで解散するんだよォ〜〜〜!」と泣きたいです。

 

 

 

26年間、V6で居てくれた森田剛が好き。

挑戦を続ける森田剛が好き。

森田くんの背中を押してくれた5人が好き。

トニセンを続けてくれる坂本くん長野くん井ノ原くんが好き。

V6やカミセンという形が無くなってもジャニーズに残ることを選んでくれた三宅くん岡田くんが好き。

「1人でも欠けたらV6じゃない」と言い切る6人が好き。

解散という潔い終わり方を選んだV6が好き。

この報告をFC動画でいちばんに伝えてくれたV6が大好き。

 

今日までV6を育て続けてくれてありがとう。

幸せをありがとう。

あと8ヶ月残してくれてありがとう。

 

退所してアイドルという肩書が取れても、所属がV6じゃなくなっても、この6人をずっと好きでいたいなあ。

 

 

 

V6の最終章と、6人それぞれの第二章が素晴らしいものになりますように!

 

いつまでも元気でいてね