ベビーカステラ工場

俺毛玉許せないんだよ

「アイドルにも終わりがあると分かった」日

 

2019年1月28日、21時のNHKニュース。

アイドル評論家・中森明夫さんが嵐の活動休止について話していた。

アイドルにも終わりがあると分かった。その終わり方をどうするかを決めることが必要になってくる。

アイドルは新しい形へと変化していくのだ、と。

 

アイドルにも終わりがある。

この言葉がわたしに思いの外大きいダメージを与え、クラクラとしたような気がする。

永遠に続く物事があるなんて思っていない。だけど。

 

 

女性アイドルを見ていれば加入卒業は当たり前で、増減がないグループも10年や何かの節目で活動に一区切りつけている。

メンバーを入れ替えながらグループという形を残していくか、グループそのものも綺麗で眩しい思い出として終わらせるか。

どちらにせよ、自分の推し女性アイドルがずっとそのグループに居てくれるなんてことはとても珍しいケースだろう。普通、アイドル10年もやってられないでしょ?!いくら歌やダンスが好きだからと言っても、続けることは大変なのだ。

女性アイドルグループが、卒加入なく15年、20年30年と続いたら、それは女性アイドル界隈にとって新しい形だ。昔、ももいろクローバーZが5人だった頃、「おばあちゃんになってもももクロとして歌いたい」と言った時は、女性アイドルの世界が何か変わるのではないかと思ったほどだ。

 

 

 

 

ただ、ジャニーズは別だと、何となくわたしは思っていた。彼らは普段遠い遠い存在だから、リアリティが無い。故に何となく、ざっくり、ぼんやりと、ずっと変わらずそこに居てくれるのだと思っていた。稀に脱退や増員はあるが、グループが突然消えることはないのだと。

しかし、この楽観的な妄信は、SMAPの解散によってガラガラと崩れた。さらにタッキー&翼の解散事後報告。今でも何が起こったのか理解できていないし、ジャニーズウェブにSMAPタッキー&翼の文字がないのも信じられない。

そして昨日、嵐の活動休止発表。

わたし、いや、ジャニオタにとって嵐は解散や活休から一番縁遠いグループだったのではないだろうか。これが青天の霹靂か。衝撃はあまりに大きかった。

だが、息を飲んで見つめた画面に映る会見場には、わたしの想像と180度違う明るく和気藹々とした空気が流れ、わたしが知っているいつもの嵐がいた。おかげで、(やはり辛さはあるが)SMAPやタキツバの時のようにどうしようもない悲しみや虚無感におそわれることは無く、むしろこのあと2年で何をしてくれるのだろうというワクワク感さえ覚えた。

 

 

これが、嵐が17年6月から今まで考えて考えて選んだ止まり方(中森氏の言う"終わり方")なのだろう。

ここでふと、担当グループのことを考えた。グループとして大きいレギュラー番組を持っている訳でなく個人の活動がメインではあるが、メンバーの仲は良いし、2019年は既に特番も決まっている。2020年には25周年を迎える。

…解散や活休の要素が見当たらない。

 

ファンの希望的観測だと言われればそれまでだけれど。

「帰る場所があるから、外で頑張れる。個人活動で得たものをグループに還元して、V6も変化していく」そんな発言があったから、個人の活動が多くても大丈夫だと信じている。

「代々木が埋まらなくなったら、ホールでコンサートをしよう。公園だっていい。もしファンが1人しかいなくなったら、その子の家で歌おう」アニバコンで井ノ原くんがいつもの調子で発した言葉も根拠にして、わたしは続くと思っている。

"感謝なんてしたくない サヨナラはまだ早いから"*1と20周年の年に歌った彼らだから、まだしばらくユラユラと流れながら歩くんだ、歩いてほしいと願っている。

 

ただ、V6も人間であり、三宅健くんは"職業・アイドル"をあちこちで公言する人だ。

仕事だとしたら、定年があるかもしれない。多方面で活躍し、多趣味な彼らは芸能界以外の場所でやりたいことを見つけるかもしれない。家族を大事にしたい・普通のパパとして生活したいと思う日が来るかもしれない。そんな時、これまで諸先輩方やタキツバの解散、そして今回嵐の活休を見た彼らはどんな形を取るのだろう。わたしは、ファンは、どんな区切り方を望むのだろう…。「終わり方」という言葉を聞いた今、そんなことを思ってしまう。

 

 

 

本当に彼らのアイドル活動にも"終わり"があるとするなら、まだまだ先だと思いたいが、それはあたたかく穏やかであってほしいと願う。その日が来ないと何も分からないが、今までの思い出をゆっくり振り返りながら、ありがとうと笑いながら、終止符を打つ瞬間まで見届けられたら、わたしのオタク活動は幸せだったと思えるのではないか、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど今は、此処からいなくならないで